元は自作の箱(約38L)でフルレンジ一発(F200A)で聴いていましたが、その後ツイーターをプラスして フルレンジはスルーでツイーター(FT33RP)のみローカット・最終的にはフルレンジにもコイルを入れ 2Weyにし、音質的には満足していました。 元々フルレンジ一発用に作った箱ですので、ツイーターは上に乗せる形ですっきりしないので 手に入れたサンスイのSP-70に移植する事にしました。内容量は15%ほどへりますが、見た目重視で。 |
60年代後半から70年代前半に販売されていた、格子のグリルシリーズの中核モデルです。 10種類位販売されていたと思います。 SP-70 |
ウーハーは同じ20cmですので、ザクリを埋めれば、そのまま付きます。ツイーターは サイズ的に加工が大変ですので、FT33RP→FT17Hに変更グレードダウン?に成ります。 F200AとFT17Hで2Weyはバランス的に合わないので、+スーパーツイーターにします。 F200AはスルーでFT17Hは-12dB/octでカットオフ19kHz付近ですので、ツイーターのグレードは それほど影響しないと思います。 |
品番 | 帯域 | 音圧 | 方式 | 総重量 | 定価ペア |
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F200A | 30Hz〜20kHz | 90dB | コーン型(内磁) | 4,400g | \79,600(当時) |
FT33RP | 2kH〜45kHz | 91dB | RP(簡易リボン) | 387g | \30,000 〃 |
FT17H | 5kH〜50kHZ | 98.5dB | ホーン型 | 340g | \7,400 〃 |
SP70の吸音材(フェルト)はすべて取出し、始めは紙の卵パックとサーモウールを控えめに入れ、裏板には カーボンフェルトを貼り内容量33L位とし、ダクトを延長してチューニング周波数はfd=36Hz位に調整しました。 箱鳴りが多少、気になりましたので、ウールのニット・戸澤レゾネーターを追加しました。 |
F200Aはスルー | カーボン 通電注意! |
5種ハイブリッド クリック!で拡大 | ダクト延長 |
格子グリルは白木の無垢にステインを塗って有るだけなので、ペーパーがけで簡単に剥がせます。 BOXはウォールナットつき板のオイル仕上げですが、格子・BOX共にペーパーがけをして。 ウォールナットのウレタンニスで軽めに仕上げました。 |
・・・・・ | エゾ松45mm角材でスタンド製作・オイルステイン仕上げ |
音質的には元の自作箱の方が良かったですが、デザイン優先で良しとします。 その内ツイーターをグレードアップしたいです。 |
以前から気になっていたツイーターを交換するつもりでコイズミのwebページを見ていたら、 FT96Hの限定モデルのT96A-EX2がセールで値引中しかも、もれなCS 0.33が付いてくる、欲しい。 FT96Hですら、何年も手が出せずにいたのに、何倍もするT96A-EX2を買っちゃいました。 |
ずっしり重い | とりあえず1.5μFでテスト |
MEDE IN JAPAN | ターミナルは銅の金メッキ |
仮付けして聴いてみると、音の質は確かに上がりましたが、ツイーターが鳴っているのが、はっきり分かります。 フルレンジ+ツイーターはTWが鳴っているか鳴ってないか位が丁度良いので。 ネットワークを含め、気になる箇所が幾つかあるので、中改造したいと思います。 |
まずは、色々入っているわりに効いてない吸音材、片側面の卵パックと底面のニットをウールに交換。 裏蓋を補強して木ネジ式から爪付ナットでボルト締め式に、塗装もしました。 フルレンジのパッキンを3mm厚位の硬質の革に交換し、ツイーターは3mm厚のステンレスでアダプターリングを 製作(業者依頼)。スピーカースタンドも4点支持から3点支持に作り直しました。 |
シンプルに | マホガニー材で補強ボルト式に |
ステンレス3mmとエラストマー1mmパッキン | 3点支持に |
やはり効きすぎの様です、ソフトによってはうるさい位です。 FT17Hの当時の周波数特性@とT96A-EX2Bを比べると10K〜30K間で特性は変わらないが 聴感上かなり差があるようです。FT17Hの現在の特性表Aを見ると10Kから上がかなり下がっています。 変更?になったのか、測定法の違いなのかは分かりませんが。 コンデンサーの値を変更するのですが、一発では決まらないと思うので、切り替え式にします。 TW(T96A-EX2)は現在の0.68と頂いた0.33の切り替えでもいいのですが、(0.33+0.15)0.48μFと0.68μF WF(F200A)はスルーと0.15mH(コイル)の切り替え式にしました。 0.48μFと0.15mHで試聴、雑味も無く綺麗な音です。ヴァイオリンが良いですね。 |
クリック!で拡大 | ・・・ |
トグルスイッチで4段切り替え | ターミナルも変更 |
40年位前のメーカー製の箱ですから強度不足が気になるので、内部の補強をしたいと思います。 F200Aに対して容量がギリギリですので、両側面間に角材1本を入れ、後は塗装(コーティング)で補強します。 コーティング材を何にするか、炭です。炭を砕いて粉末状にして、つなぎに木工ボンドを使い、 粘度の調整には墨汁を使いました。 炭の効能(期待)としては、防虫・防腐・防湿・吸音。静電気、定在波、電磁波の除去など・・・?? 吸音材をはがし、両側面・天底とダクト全面に塗ります。乾燥後、見た目はいかにも効きそうです。 塗装面はざらざらの凹凸で、反射防止にも良さそうなので、吸音材は控えめにしたいと思います。 吸音材は片側面・天に全面と底の半面に貼りました。材質はウール100%です。 貼り面積は前回と変わりませんが、体積的には少し減っています。 |
ザラザラでハケでは塗りにくい | 乾燥後、良い感じです |
内部ウール100%のみ クリック!で拡大 | 鉛シート・ブチル・ウール少々追加 |
トグルスイッチに防水キャップ | ステンレスプレートにフエルト |
低音の締りも良くなり、箱鳴感も改善しましたが、まだ高域がうるさく耳に付きます。 吸音材はもう少し多くした法が良かったみたいですが、しばらく蓋は開けたくないです。 結局ネットワークは0.68μFを外して、0.33μFと(0.33+0.15)0.48μFの切り替えにしました。 F200Aのコイル(0.15mH)はあまり意味は無さそうです。 0.22mH位にするか、インピーダンス補正回路を入れてみるのも、良いかも知れません。 |
ネットワーク部分にウールを被せました。 |